知覚過敏

知覚過敏(ちかくかびん)とは、歯ブラシの毛先がふれたり、冷たいもの、甘いもの、風が当たった時などに感じる一過性の痛みです。特にむし歯や歯の神経の炎症などの病変がない場合にみられる症状を言います。
知覚過敏とは、むし歯がないのにしみることです。


・歯の頭の部分は、エナメル質(人間の体の中で一番硬い組織)、その下に象牙質(ぞうげしつ)さらにその下に歯髄腔(しずいくう、神経と血管が入っている部屋)があります。



知覚過敏(ちかくかびん)は、象牙質(ぞうげしつ)が露出すると出現しやすいです。
象牙質(ぞうげしつ)は、歯の頭ではエナメル質によって、歯の根っこでは骨、歯肉(=歯茎)によって、本来露出しないようになっています。



・知覚過敏(ちかくかびん)の原因として、歯の摩耗(ブラッシングの強圧、歯ぎしりなど)による象牙質(ぞうげしつ)の露出、歯肉(=歯茎)退縮による象牙質(ぞうげしつ)の露出があります。



・歯科医院での治療方法としては、以下の手順になります。 
  知覚過敏(ちかくかびん)抑制剤(よくせいざい)の塗布。
①知覚過敏(ちかくかびん)抑制剤の塗布

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 ②CR(コンポジットレジン、白いプラスチック)充填による象牙質(ぞうげしつ)被覆(ひふく)。
②CR(コンポジットレジン、白いプラスチック)充填

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 ③麻歯の中の神経を取り、痛みを感じなくします。
③歯の中にある神経を取ります。
歯は残りますが、避けたい処置です。



  • まずは知覚過敏(ちかくかびん)にならないようにすることが大切です。知覚過敏(ちかくかびん)予防の1つとして、優しいブラッシングが挙げられます。
  歯ブラシの刷毛の形態  → 「平ら
  歯ブラシの毛先の硬さ  → 「やわらかめ
  歯ブラシの持ち方    → 「ペン持ち
  歯ブラシを握る強さ   → 「ビニールホースをつぶさない程度
  歯ブラシの当て方    → 「やさしく、小刻みに




優しく小刻みに当てましょう。



・一番おすすめの歯ブラシは、『システマハブラシ コンパクト3列スリム やわらかめ』です。近所のドラッグストアでも販売されております。



・おすすめの知覚過敏用の歯磨き粉は、『シュミテクト バリア&プロテクト』 と
 『クリニカアドバンテージ NEXT STAGE 知覚過敏ケア』です。近所のドラッグストアでも販売されております。歯に優しく塗るようなイメージでご使用下さい。
シュミテクト バリア&プロテクト
知覚過敏に効果がある『硝酸カリウム』配合
高濃度フッ素配合(1450ppm、むし歯予防に効果あり)
6歳未満の方には使用不可。



クリニカアドバンテージ NEXT STAGE 知覚過敏ケア
知覚過敏に効果がある『硝酸カリウム』配合
高濃度フッ素配合(1450ppm、むし歯予防に効果あり)
6歳未満の方には使用不可。


・使用する時は、歯に塗るようなイメージでご使用してください。強い力で擦り付けることはやめましょう。
歯ブラシを「ペン持ち」で優しく当てながら塗りましょう。


  • また歯ぎしりなどの異常習癖がある場合、歯の磨耗や歯頸部(しけいぶ、歯と歯茎の境目)が欠けて知覚過敏になる場合があります。その場合、歯を保護するために夜間装着のマウスピース作製をおすすめします。
マウスピース(上顎の歯につけます)
 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

このページの全ての文章・イラストは、2019年1月15日に「しまのうち歯科」院長・松田が作成しました。