レントゲンの説明

当院のレントゲンは、2種類のレントゲン撮影装置があります。
『パノラマ撮影(顎全体)』と『デンタル撮影(2~3歯のみ)』です。

①『パノラマ撮影(顎全体)』について説明します。


  • パノラマ撮影装置は下記のような装置で撮影します。
歯科用パノラマ


  • 撮影しますと下記のような顎全体の画像が得られます。赤枠で囲まれた範囲内がパノラマ画像として得られます。ここで注意点として、レントゲン画像は、医科でも歯科でも、右側と左側が逆に写るということです。


  • 次にこのパノラマ画像の説明をしていきます。レントゲン(パノラマ撮影・デンタル撮影)・CTの場合、基本的に白黒映像が提示されます。
  白色 >金属≧根充材>歯>骨>歯石
         ≫ 上顎洞・鼻腔・気道・う蝕・歯周病= 黒色
  この様に、密度の濃い金属、歯、骨は白く、
       密度の薄い空洞の部分は黒く写ります。
   これは、レントゲンを見るためにとても重要なことです。


  • まず下の顎について説明します。青枠で囲まれた所が、下顎骨(かがくこつ、下の顎のこと)です。緑で囲まれたところがこの下顎骨(かがくこつ)の中を通っている神経と動脈の管になります。☆から下顎骨に入り、※で顔の表面へと出ていきます。


  • 次に上の顎、その周辺について説明します。
・黄色で囲まれた所が眼窩(がんか、眼球がある穴)です。
・赤で囲まれた所が上顎洞(じょうがくどう、顔の骨の中にある空洞の一つ)です。
・オレンジで囲まれた所が鼻腔(びくう)です。
・水色で囲まれた所が上顎骨(じょうがくこつ)です。


  • その他の重要部分を説明します。
・赤丸で囲んだ所が顎関節部(がくかんせつぶ、口を開けたり・閉めたりするときに可動する関節)です。
・青丸で囲んだ所が外耳孔(がいじこう、耳の穴)です。
・緑で囲んだ所が舌骨(ぜっこつ)です。


  • パノラマ撮影(顎全体が撮影できる)で写る歯について説明します。下記画像はパノラマ撮影で歯が写っている所を拡大したものになります。何度も言いますが、レントゲンやCTでは、右と左が逆に写ります。
・青の点線で囲んだ歯が一番奥にある『親知らず(=智歯)』という歯になります。
・1本、1本の歯の中に黒い線があります。これが歯の中にある『歯髄腔(しずいくう、神経や血管が入っている部屋)』です。レントゲンでは、空洞は黒く見えるので、『歯髄腔(しずいくう)』は黒くなります。


  • むし歯の判断の仕方
むし歯になると、歯に穴ができ、その部分は空洞となるため、レントゲンでは黒く写ります。


  • 歯周病(=歯槽膿漏)の判断の仕方
歯周病(=歯槽膿漏)になると、歯を支えている骨が吸収されてなくなります。そのため、レントゲンでは歯周病になった歯の周りが黒く写ります。


  • 根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)の判断の仕方
根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)とは、むし歯などが原因で、神経の管を通って根っこの先端に細菌感染を起こした状態です。レントゲンでは根っこの先端が黒くなります。細菌感染が骨に到達すると、骨が吸収されてなくなるためです。



②『デンタル撮影(2~3歯)』について説明します。
  • デンタル撮影装置は下記のような装置で撮影します。
歯科用デンタル


  • 撮影しますと、1回につき下記の青枠で囲まれた範囲の大きさのレントゲン画像(2~3歯がはいる)を得ることができます。


レントゲンの画像は、左右が逆になります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
このページの全ての文章・イラストは、2019年1月18日に「しまのうち歯科」院長・松田が作成しました。